- 本文
- 虚空盡 衆生盡 涅槃盡 我願盡
- 読み
- 虚空尽き、衆生尽き、涅槃尽きなば、我が願いも尽きむ
- 意味
- 天長9年9月24日、高野山に於いて初めて行われた万燈万華会に於いて、弘法大師は「この虚空が存続する限り、生きとし生ける者が独りでもこの苦界に残っている限り、悟りの世界がなくならない限り、私の願いはなくなることはない」との無限に続く衆生救済の願いを表明された。それは弘法大師が常にこの世に居まして、衆生の救済に当たられるとの御誓願と受け取られ、入定留身の信仰の根源とみられる。
- 出典名
- 高野山万燈会の願文『性霊集』巻第8