© 八葉の会
- 本文
- 六大無碍にして常に瑜伽なり
四種曼荼各離れず
三密加持すれば速疾に顕わる
重重帝網なるを即身と名づく
法然に薩般若を具足して
心数心王刹塵に過ぎたり
各五智無際智を具す
円鏡力の故に実覚智なり
- 読み
- ろくだいむげにしてつねにゆがなり ししゅまんだおのおのはなれず さんみつかじすればそくしつにあらわる じゅうじゅうたいもうなるをそくしんとなづく ほうねんにさはんにゃをぐそくして しんじゅしんのうせつじんにすぎたり おのおのごちむさいちをぐす えんきょうりきのゆえにじっかくちなり
- 意味
- 地・水・火・風・空・識の六つの存在要素は遮るものがなくすべて融け合っている。
四種の曼荼羅は、それぞれ離れることはない。
仏とわれわれの身体・言葉・心が不思議な働きによって感応しあっているので速やかにさとりの世界が顕れる。
帝釈天のもつ網につけられた宝石のように、重なり合って映し合うことを即身という。
すべてのものは、仏の智恵をそなえており、
心そのものと心の作用がそなわって無数に存在している。
それぞれ五智如来の智慧が十分にそなわっており、その智慧をもって明らかな鏡のようにすべてを照らしだすから、真実をさとったものとなるのである。
- 所見
- 1人1人に仏さまの智慧がそなわっていることをお大師様が教えてくださっています
- 出典名
- 即身成仏義